大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1575 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人大沢一六の上告趣意について。

論旨は、本件第一審において証人Aを所在不明の者として出廷させなかつたこと

を違法とし、そのため被告人が同証人に対する審問の機会を与えられなかつたこと

を憲法違反と主張するのであるか、控訴趣意としてはかゝる主張はなされておらず、

従つて原判決にはこの点についての判断を含んでいないものと解すべきであるから、

論旨は適法な上告理由とならない。のみならず証人Aの所在については、副検事の

なした照会に対し所轄警察署から、電話によつて同人は「住居地に居りません。家

出中」との返事があつたことに徴し、家出のため所在を調査してもこれを知り得な

かつた事情を認めることができるのであるから、これを刑訴三二一条一項二号及び

三号にいわゆる所在不明の者としたことが違法であるとは云えない。従つて論旨は

その前提を失う。

なお記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて刑訴四〇八条一八一条に従い主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。

昭和二七年四月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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